汚れ役もこなす松たか子 again

 
松たか子舞台で「××××」

ドラマでさくらのコスプレして「汚れ役」、なんて言ってたのがもうかれこれ9年前。こんどは舞台で、「人生の中で言ったことのない」というエロい4文字の台詞があるんだという。あれから9年、というより、私には「9年ぶり」の印象が強い。つまりこれだけの年月がたっても「基本は清純派」でありつづける松たか子、を再認識した。

友人が言っていてあらためて思ったのだが、三枚目とか、ちょっとセクシーなこととか、松たか子のイメージではないことをさせる機会というのがたまにある。確かに意外ではあるし、彼女はやってのけていると思うのだが、どうも我々が期待している意外性ではないのだ。例えば小野真弓を知らなくて、アコムのCMで制服着て出てるので初めて知って、「実はグラビアアイドルでした」とビキニで体育座りしている写真を見る。こういうのが「うれしい意外」だ。って体育座りとか具体的に言わなくてもいいと思うけど(笑)それはおいといて。では松たか子が今度下ネタやります、は、意外は意外なんだけど、それは待ってないんだよなぁ。むしろ「普段やらないことをやるんだね、がんばれ」とさわやかに応援してしまう感じ。

もし松たか子が結婚するということになって、記者会見で婚約者が「彼女の裸は僕だけが知っているんです」なんて言って、でも横にいる松は照れる訳でもなく、おどける訳でもなく、フツーにしている。そういうほうがかえってグッとくる。ちなみに更に横にいるであろう松本幸四郎は激怒するのかと思いきや、前触れなく「中外胃腸薬」としっとりつぶやき。それもグッとくるなぁ(笑)。なお染五郎は横にいないかもしれない(ならほっとけ)。

必ずしも清純派は清純派でいてほしいというほど確固たる信念がある訳ではないんだけど、松たか子についてはイメージを貫いているほうが好感がもてる気がする。9年前、汚れ役もこなす松たか子の今後に期待した若かりし頃の私、今は結局その実力の幅を狭めた方向の期待をしている。あまり前向きじゃないけど、そのほうがいいと思うけどなぁ。まぁいろいろチャレンジしてもらって、結果自分らしさが引き出せていけたらいいと思う。