丹古母メモリアル - さわやか3組'96

東京福袋・きょういくてれびのたまてばこ ColumnのNo.60「今年の「虹色定期便」は鬼馬二がテーマだ!」で、主宰・みやしたさんは鬼馬二への熱き想いを書かれていました。ETV総研の石原さんも鬼馬二に期待されているとのこと。平成10年度、一大ムーヴメントを引き起こす予感(ホントか)の「鬼馬二」、私も大注目なんですが、今年度の虹色定期便がETV初出演ではありません。今回はそんな「鬼馬二」の、学校放送での過去の活躍を振り返ってみましょう。

‥といっても私の短いETV歴の中では1作しか記録にないんですが(笑)。平成8年度「さわやか3組」から「お茶畑のひみつ」(何回目か忘れた)。


【あらすじ】

ある夜更け、怪しい男(鬼馬二)が茶畑の隅に金庫を隠して去っていった。翌朝、登校中の希輪は自分の家の茶畑に金庫が置かれているのを発見する。とりあえず自分の部屋に金庫を置き、再度登校する。

学校で今朝のことを友達に相談する希輪。皆の意見は「泥棒が盗品を隠した」「かかわらない方がいい、金庫は元の場所に戻せ」「落とし物は交番へ」など様々。

帰宅しても金庫をどうするか決めかねている希輪は、自宅に金庫の持ち主(これも鬼馬二)が押し掛け、「金庫を返せ!」と迫り寄ってくる悪夢を見る。金庫を拾ってしまったがためによからぬ想像ばかりしてしまう。希輪は金庫を交番に届けることに決めた。

翌日、希輪はマリヤ・善考・巧と共に金庫を交番へ向かう。しかしこの4人を、男(もちろん鬼馬二)が後ろからこっそりつけていた。希輪が金庫を見つけてしまった時から、男は希輪をずっと影から監視していたのだ。しばらくして、巧が怪しい男がつけてきている事に気付く。4人はこの男を「犯人だ」と断定、逃げるように交番へと走る。男は「待て、待ってくれ!」と追いかける。

途中、走りすぎて希輪が腹痛を起こしたり踏切で立ち往生したりと緊張のチェイスが続き、間一髪のところで交番にたどり着く。が、おまわりさんは不在。男と4人は金庫の取り合いになるのだが、そこへおまわりさん登場。第一声は「親父?」。

男はおまわりさんの父親で、金庫の中身は煙草の山だった。男は人間ドックの結果医者に煙草をやめるように言われ、おまわりさん含む家族に禁煙(破ったら奥さんにダイヤを進呈の約束付き)を誓った。が、買い置きの煙草を捨てるのがしのびなく、金庫に入れ希輪の家の茶畑に隠したんだという。息子が警官をしているため、希輪が「交番へ持っていく」と聞いてパニックになり、理由を告げる間もなく追いかけてしまった‥。

かたくなに「まだ吸ってはいない」と主張する男だったが、今回の騒動で「お嬢ちゃん(希輪)に見つかったということは、完全に煙草をやめろということなのかもしれん」と改心、これにて一件落着。


【「お茶畑のひみつ」より】
鬼馬二
迫り来る鬼馬二'96
恐怖顔カルテット
鬼馬二だ!

あらすじではだいぶ端折ってますが、この回のポイントは「妙にサスペンスな展開」でした。蓋をあけて見れば煙草が見つかるのを恐れるおチャメなおじさんの鬼馬二ですが、その理由が結末であかされるまで鬼馬二は本当に凶悪犯のごとくふるまっています。影に隠れて希輪ちゃんの行動を恐い顔で監視したり(もろストーカー)、「警察?‥マズいな」とか言ったり。特に希輪ちゃんの夢に出てくる時、外から窓をバンバン叩いたり、いきなり部屋に侵入して迫ってくるあたりはホント恐かったです。容姿からしてもまさに「悪役」、でも本当は憎めない人‥まさに適役、鬼馬二の魅力を十二分に発揮した名作であったと思います。


今年度の虹色定期便では陽気な日系ブラジル人を演じる鬼馬二。顎鬚も剃ってしまった様だし、現在のところあまり悪役色は強くないようですが、それもまた鬼馬二の魅力ではないでしょうか。こちらでも書いた通り、出演者は鬼馬二の経営するブラジル料理店「アマゾン」を活動の拠点とし、何でも鬼馬二に相談するように‥してくれたらいいなぁ(笑)。


ところで私は、今でこそ鬼馬二に注目しているもののこれまでは然程チェックをいれていた訳でもありませんでした。「あれ?○○に出てたの、鬼馬二だったかな、蛾次郎だったかな」などと悩んでしまった事しばしば。全然違うのに何故悩むオレ!許してくれ鬼馬二!(&蛾次郎)