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  1. ストレッチマン

    ○冒頭
    Sマーク ←へんな「S」のマークとともに「ストレッチマン!」と機械音声のような声でタイトルコールが入る。その後画面9分割で、ストレッチマンが様々なストレッチをしているショットが映し出させる。BGMは「ストレッチマンのテーマ」だが、いまとは全然アレンジが違う。

    ストレッチマン その1 「やぁみんな!吾輩はストレッチマンだ。
    吾輩が大好きなものは、何だかわかるかな?」

     これがパイロット版ストレッチマンだ。胸の鼓動はいやおうなしに高まる。だって頭がとんがってないんだも〜ん。演じるのは現在と変わらず宇仁菅 真、「やぁみんな」「吾輩」と中身の雰囲気は全然変わってないのだが、この衣装の違いはショッキングですらある。
    胸部に冒頭の「S」マークが描かれている。よく見ると胸部の模様は体操選手が着るタイツのようである。白であるところからも、衣装の元ネタがかいまみれる。

    ストレッチマン その2 「そう!(ポーズ)ストレッチだ!
    ストレッチをするとだな、だんだん体が気持ちよ〜〜〜くなってくるんだぞ〜。それじゃあみんなも一緒に、はじめてみよう!」

     ご覧の通りセットは簡素なものだ。ちなみにこの写真では良く見えないが、股間のモッコリ度はかなり高い。衣装のせいか、他の要因かはさだかではない。
     冒頭の挨拶はまぁ、初回ということで極めて普通の内容であるが、「気持ちよ〜く」のあたりの言い方はまさに「宇仁菅テイスト」という感じであった。ちなみにポーズは現在と同じ、手(指)をL字にするものである。

    ○ストレッチ体操
    #1:両手をあげ、左手で右手の手首をつかむ、左のほうにひっぱるストレッチ
    #2:座って、右足をつかんで胸部にひきよせるストレッチ
    「のび〜るのび〜るのび〜るのび〜るストップ。
     息をとめないで数をかぞえてみよう。せ〜の!
     1・2・3・4・5
     わははははははは!ここにストレッチパワーがたまってきたぞ〜。
     反対だ。

     (左右反対にストレッチ。「のび〜る」から笑いまでは同じ)
     ストレッチパワーがたまってきただろ〜。」

     体操の説明は現在と若干言い回しの違いがあるものの、特に変わりはない。大きく違う点は、ロケがないため左右対象のストレッチを続けてやることと、「右手」「左足」等の表現で説明しているところだ。インタビューした時に宇仁菅氏ご本人もおっしゃっていたが、この後この表現がわかりにくいということで現在の「反対の手」といった表現に変わっていった。この頃はまさに模索するぞってな頃であったようだ。
     体操時のBGMは、テレビ体操の曲のようなピアノ独奏‥かと思ったら、数を数えるところからバイオレンス風に一転。聞いたことのない曲だった。この数を数えるところ、現在では合成の数字が激しく画面をとびかっているが、この時は007のオープニングみたいな、銃口からのぞいたような枠がじわじわと出てくるのみだった。パイロット版とはいえ、平成の世にこのチープさはすごい。

    ○締め
    「今日はここまで。
     ストレッチパワーがたりなくなったら、また吾輩を呼んでくれ。

     (照明がおち、スポットライトがあたる。続いて腕を組み)
     さらばだ!ぬわ〜ははははは‥」
     という訳で、ちょっと言い回しは異なるものの基本フォーマットはパイロット版であるこの段階から変わっていないのがわかる。が、ロケが導入された平成8年度以降の「はじけた(笑)」感じはまだ見られず、地味である。このパイロット版だけ見て今程の人気が出ると予想した人がいたらすごいなホント。
     締めのBGMは冒頭と同じ「ストレッチマンのテーマ」。

  2. エンディング

     エンディングの曲は、平成8年度までと同じ「わくわく たんけんたい」(アレンジは違う)。ここでもセットは何もないも同然で、途中から三角帽をかぶった子供たちが参加する。振りは、少なくとも平成8年度とは異なる。
     最大の違いは、グルグル・プリンとストレッチマンの3人が歌って踊っているところである。ほんわか踊ってるぜ!今となっては完全に分離しているストレッチマンとグルグル軍団がここで融合していた。なんとも滑稽な光景であった。
     最後にブーが前に出てきて「バイバ〜イ」で終了。

    【総評】
     って評してる訳じゃないんだけどね。本文中何度も書いた気がするが、劇にしろストレッチマンにしろ、一見全然違うものの基本コンセプトというか、番組の根底にながれるものはこの頃から変わってないと感じた。
     と同時に、私が見てきた平成8年度から以降よりも前衛的な印象も受けた。「はみがきダンス」や「ぬる」など、当時にしては目新しいシュールさではないが、現在にはない勢いのようなものが伝わってきた気がする。
     黎明期にグルグルパックンの本質を見、意気込みも感じた。今後も末永くこの路線が保たれればと思う。
     最後に、この様な貴重な資料をくださった佐藤心さんに心からお礼申し上げ、この項了。
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