ぶらりパスネットの旅 むかし未来都市篇

(↑上の日付は旅行日を示しています)
2006/10/12 初版作成

【ひさびさ新線で期待感アリ?】

つくばエクスプレスいよいよ開業。パスネット導入新線としては去年のみなとみらい線以来一年ぶり。また導入社局としては、箱根登山は既存線だし、MM線の横浜高速は当初から参入していたので、そう考えるとDRL以来実に4年ぶりである。パスネットとしても全駅分の記念柄発売と、まさに一大イベントだ。これがもし、ぶらり旅をはじめた2001年頃の話だったら、ものすご〜く盛り上がりつつ「全駅分ってそんな」と財布の中身と大相談したり、なんてしていただろうけど、ちょっと気持ちの上ではそこまで盛り上がれないくらい、時間が経過してしまっていたかなーなんて。あとやっぱり、つくば方面は遠いってのも、やや気合いの入り具合を抑えてしまう要因だったかもしれない。


【8/24 ・つくばエクスプレス開通!その時私は】

神田で友人達と飲んでました(笑)。そんな訳で記念パスネットは「行った時に余ってたらでいいや」と呑気に酔っぱらい。TXは沿線に友人が住んでいるんだけれども、やっぱり遠いのでなかなか会うことができないし、どうも枚数少なめだった記念カードを「買っといて」と頼むのも気が引ける。

とはいえ、日比谷の鉄道フェスティバルではずっと前から毎年ブースがあったTX、地理的に身近な存在ではないけれど、否応無しに「乗りたい」感は高まる。なるべく早い時期に乗りに行きたいと以前から思っていた。


【なので開業前に見切り発車】

だからという訳ではないんだけど、開業の数日前の8/21、柏タカシマヤにて「TXつくばエクスプレス&柏の未来展」というイベントを開催してるという極秘情報(秘密でもなんでもないけど)を入手したので行ってみた。開業前にTXグッズの販売とかをするらしい。「んっ?スピーフィくん?」と、まぁいつもながらの目的だ。

柏までは、やっぱりというか大和からロマンスカー使用で新宿に出て、→(山手線)→日暮里→(常磐線快速)→柏というルートで到着。早速会場へ行ってみると‥オゥ、プチなイベントネ(笑)。2/3がパネルによる新線の紹介、1/3がグッズ販売(それもTXモノはまだあまりないので、他の鉄道会社のもの多し)という感じであった。開催期日的にも終盤で、日曜であったがお客さんはまばらであった。でもこういうこぢんまりとしたイベントは大好きなので、ワリとウキウキ。何より、目的のスピーフィくんぬいぐるみ(小)が買えたのでご満悦だ。ついでに、車両が描かれたせんべいも購入。


TXみやげ

柏イベントの戦利品。煎餅甘かった。

高島屋の催事場では、TXイベントに並んで「ぐるり千葉 味めぐり」という、私のハートにビンビン突き刺さるタイトルの物産展もやっていた。こちらもあまり盛況ではなかったので少々気の毒に思ってしまったが‥私みたく遠くから来てる者としては、見るものすべてが物珍しかったけど、地元の人にとっては少し遠く(勝浦とか)でも県内じゃあまりめずらしくないのかな。なんて思いつつ、生ものが多いのでこの季節はツライと、申し訳ないけど何も買わず撤収。

柏では東武のカードも買い、柏の用事が済んだ‥あっ、最後にKIOSKで銚子電鉄のぬれせんべいを買って、いよいよ用事が済んだので次の目的地・東京駅へ。東京へは、八柱で新京成のカードを買っていく都合もあり、新松戸から武蔵野線快速に乗り換え。乗り換えが少ないので楽チン‥と思ってたらいつの間にか寝てて、西船橋から葛西臨海公園までの記憶がない。これだけ記憶のない区間をハッキリ覚えてるのもめずらしい。


東京駅その1

で、東京駅到着。

東京駅へは、Suicaステーションになってから一度も行ってないんで、というのが訪問理由であったのだが‥


東京駅その2 東京駅その3
東京駅その4

ペンギンだらけな様子。

駅中ペンギンだらけ!KIOSKもジュースの自販機もペンギンちゃん‥ニヤニヤしつつそこらじゅうを歩き回り、丸の内南口へ行ってついに昇天。


東京駅その5

東京駅丸の内南口の様子。ペンギン聖堂って感じ。

東京駅には小一時間くらいいただろうか。東京駅は広いけど、これだけ歩きまわったのも久しぶりだ。上野のSuicaステーション化のときも驚いたけど、東京駅の規模はダンチだった。


【そしていよいよTX乗車】

TX乗車は開業後初の週末・8/27に決定。当日は、沿線住民である友人と現地で遊ぶ約束もして、いつものぶらり旅と違い観光感高し。

パスネット導入新社&新設端ツアーとも言えるこの乗車、本来なら秋葉原→つくばのブチ抜き乗車で敬意を表するのが基本であろうけれども、TXのHPを事前に見たところ秋葉原駅は激混みとのこと。秋葉ならいつでも行けるし、この日はちょっと川崎にも用事があったので、大和→(相鉄)→横浜→(京急)→京急川崎→(ゲーセン用事(笑)後、また京急・都営浅草線直通)→蔵前→(都営大江戸線)→新御徒町 というルートでTXに臨むことにした。

蔵前で浅草線から大江戸線への乗り換えをしたのは今回がはじめてだったけど、200mも離れている。道がわかれば御徒町まで歩いてもよかったかな


乗り換えて新御徒町に到着。新御徒町にしたのは混雑回避の他、ここに首都圏新都市鉄道の本社があるからなのだ。最初わからなくてあたりをウロウロしてしまったけど、出てきたA2出口のあるビルがそうであった。


新御徒町その1 新御徒町その2 新御徒町その3

新御徒町駅:TX本社

こんな写真を撮り、記念柄はやっぱりもう売切のようだったので、券売機柄を購入、のんびりホームへ‥うおっ、ちょうど下り電車が来た!やや駆け込み気味(駆け込み乗車は危険なのであくまで気味)に乗車。ついにTX乗った〜!!‥とはいうものの、車内は床がシマシマなほかは他社の通勤車両とさほど変わりはないし、しばらく地下なので外の景色もなく、第一印象は微妙。まぁ、長旅なんだしのんびりしよう。と、扉の上の路線図を見ると‥うおっ、守谷止まり(笑)つくばまで行くつもりだったのに、乗る時慌てたから確認しなかった。でもきっと本数の少ないTXのこと、途中で快速とかに抜かれることもなかろうと余裕で乗車継続。三郷あたりから外の景色も楽しめるようになり、普段見ない風景に感動。


混雑していた車内も、ターミナル駅を通過する毎に次第にすいてきた。まだ乗車している人は、つくばの方から秋葉直結を堪能しに行った、その帰りだろう。実際モロにそういう親子連れが向かいの席に座っていた。子供はずっとニンテンドーDS(これは秋葉で買ったって訳じゃないみたい)で遊んでいたようだが、お父さんはDVDたすひく(±)R・RW・RAMの外付ドライブを購入したらしく、しきりに袋から箱を持ち上げてはニヤついていた。いかな秋葉とはいえ、運賃まで考えると地元や通販での購入でも大差ないんじゃ‥とも思ったけど、それはそれ、秋葉へ行けることが嬉しいんだよネ。私も中学生の頃、田舎の地元の友人達と秋葉へ行って、いろいろ買って、帰りの御殿場線で我慢しきれず開封しちゃう友人に「みっともないからよしなよ」なんて言ったりしたなぁ、てなことを思い出した。本当は私も開封したくてたまらないんだけど、買ったのがFM-7用のドットインパクトプリンタ(懐古)だったんで開けても仕方ないから、悔し紛れに友人にあたってただけなんだけどね。それで夜遅くに帰ってきて接続して、我慢できず印刷してみたら、ドットインパクトだからものすごい音がして、寝ていた父に「うるさい!昼間やれこの野郎!!」と怒鳴られ、それでも意地で印刷したのがテクノポリスに載ってたミンキーモモのアスキーアート(笑) くわっ、これこそ青春だ!!(言い切り) そんな中学時代ももう約20年前。ちょうど科学万博があった頃である。


その後、守谷でつくば行きに乗り換え‥ううむ、景色が田んぼだけになってきた。沿線への引っ越しを念頭に置いた調査乗車の意味も、ワリと本気であったんだけど、まだ開発が進んでない感じ。計画からずいぶんと長い期間をかけてようやく開業、私にはそういう印象が強いTX。鉄道事業なんてものはそれが普通なのかもしれないけど。ただ沿線の開発状況からみると、そうは言ってもやや見切り気味では?なんてテレビのニュースでコメントされていた記憶がある。その内容を目の当たりにした感じだ。

なんて言ってる間につくば到着。つくばへ来たのは万博以来‥と、さっきに引き続き思い出に浸る間もなく(なので後で浸る)、人の数がすごい!この人垣をかきわけ、とりあえず外へ出てみると、しばらく見ていた田園風景とはうって変わって未来都市空間が広がっていた。


つくばその1 つくばその2 つくばその3 つくばその4 つくばその5

つくば駅ナカ&駅前風景

田畑オンリーな近隣とのギャップが激しいなぁ‥と駅前写真を数枚撮って、友人との約束時間が迫っているのでトンボ帰り。券売機大行列を横目にパスネットでスイスイ改札通過!と、自慢げにホームに行くと‥次の電車が30分後(苦笑)。想定範囲外の本数の少なさだ。それは仕方ないとして、ホーム(ちなみに地下)で待ってるだけなのに電車が入ってくると耳がツーンとした。新幹線でトンネルに入ったり、高速エレベーターなんかに乗った時みたいな耳ツン。この駅大丈夫なのかな。


【万博の頃の記憶】

万博記念公園その1 万博記念公園その2 万博記念公園その3

万博記念公園駅。まわり特に何も無し。

やっと来た上り電車で、友人との待ち合わせ場所である万博記念公園駅に下車、ここでも券売機柄を購入。そんな駅名だから、思い出の万博が開催された場所が眼下に広がって‥るのかと思いきや、オブジェがポツンとあるだけで何もなかった。友人の話によると、万博記念公園は駅から少し離れたところにあるとのこと。友人も開業してから近辺に来たのははじめてだったらしいが、駅前のあまりの何も無さっぷりにビックリしていた。


科学万博が開催された1985年は私が中学を卒業した年。先にもでてきた中学時代の友人達と、卒業旅行みたいな感じで来た。15やそこらの小僧が、宿泊の事前準備もせず(なんと現地調達)よく無事に帰ってこれたもんだ。それも若さ故?

科学万博を振り返る時、「当時の子供達は未来に想いを馳せ‥」とかよく言うのを耳にする。実際当時も、想いを馳せなきゃいけないような雰囲気であった。実際万博なんてものは未来を感じさせる展示が目白押しなので、それもそうなんだけど。実際行った時の私はどうだったかというと、人気のパビリオンを絶対見る!はともかく、コンパニオンのお姉ちゃんの写真撮りたいとか、電電公社のテレタくんのテレカ買ったりとか、コスモ星丸のグッズ(ヘンな帽子)を買ったりとか‥うんっ?今と全く変わらない!?(笑)


あの頃自分が思っていたことを思い出すと、万博なんかに影響されて「進化してほしい」、といった未来像よりも、「今のこの子供の頃の気持ちを忘れない大人になりたい」というようなことを強く思っていた。この頃感じていた、大人のいい加減さとかズルさとか、そういうところからくる子供への抑圧感とか、言葉に表せないそういう胸の痛みみたいなものを忘れたくなかった。あまりに強く思っていたので、今でもそう思っていたことは鮮明に覚えている。

でも実際大人になるということは、老いによる物理的な記憶の欠如みたいなものもあるけど、そうとわかっていてもいい加減でズルくならねばならない存在だったりして。なので気がついたら忘れてたというより、意識しながら忘れていって、今に至っているような気がする。


万博当時の自分を思い出すことによって、今の自分が少し見えてきたような、そんなつくば訪問であった。当時からカードやキャラグッズを買ったりとか、当時からお姉ちゃんとか(笑)、そういうことも含めて。


【帰りもぶらり】

流山おおたかの森

流山おおたかの森駅。

友人と遊んだあとは車でみらい平駅まで送ってもらい→(TX)→流山おおたかの森→(東武野田線)→新鎌ヶ谷→(東武記念柄、北総22社柄を買って北総線・都営浅草線直通)→浅草橋→(総武線)→大久保→(ゲーセン経由山手線)→新宿からやっぱりロマンスカーで帰宅した。