ドットコムとテンコテン

URLが言葉として言いにくい、といった話題をかれこれ1年程前に書いた。もう1年も前の話か、というのはどうでもよくて、その言いにくいURLで最近思ったことをいくつか。

ひとつめはおなじみNECの「バザールでござーる」の99冬のキャンペーン。TV CMの流れはこんな感じだ。

キャンペーン情報が掲載されているサイトにアクセスしようと、URLを喋りながら入力しようとしている。
「‥くろまる、コム」
「それ(くろまる、「.」のこと)、ドットって読むんじゃないの」
「ドットコム‥そういえば暮れのショップはドッと混む」

で、キャンペーンのタイトルが「ドッと混む![.com]」。

憶測だが、「.」を「ドット」と読むのを煩わしく思っている人は大勢いると思う。私はいまだに「てん」と読んでるし。だがこのキャンペーンではその「ドット」の煩わしさを逆にキャッチフレーズとしてうまく活用している。いくらボーナス時期だからってNECのショップがドッと混むかどうかは知らないが、このキャンペーンはさすがと思った。

ところで「くろまる」という言い方は「ドット」以上に煩わしい。が、何も知らない人でこう読んでいる人は結構いるんじゃないかと思う。事実、何年か前にそういう人が身近にいたこともあるし。

私自身も、「・」のことを「なかぐろ」と読むなんて極々最近まで知らなかった。仕事の打ち合わせで客がナカグロと言い出したので「なんすかそれ?ガングロみたいっスね。超ナカグロ〜みたいなーなんつってね」と返したら仕事をキャンセルされた。‥というのは途中から嘘だが、ではそれまでどう読んでいたかというと、人に説明する時は「中点」「まんなかの点」「1バイトだとカナにしかない点」などとうだうだ言っていた。それが煩わしかったかというと不思議なもので、別段煩わしくなかった。

私にとっては煩わしい「くろまる」も、自然とそう読んでいるござーるくんは煩わしいと思ってないかもしれない。「.はドットだ」と正解を教わった時、その言葉がいいにくい場合にはじめて煩わしいと思うのだろう。

散漫な文章になってしまったが、自分なりに煩わしい|煩わしくないの定義がつけられた気がしたので、次の話題。ウィークリーマンションでおなじみのツカサ

以前、雑誌だったかナンシー関のコラムで「東京の市内局番に3が追加される際、ツカサのCMはどうなるのか」という話題を読んだ。電話番号を「よんよんまるまるわんわんわん♪」(そういや昔は111だったよねぇ)とリズミカルに歌うことで有名なツカサのCMが、3がつくことによって語呂が悪くなってしまうのではないかと懸念したのだ。日本中の誰もが心配したこの件は、歌の前に「さ・ん・の」とつけることによって納得解消された。ただつけただけではなく、リズムをとるように付加さけた「さ・ん・の」には、ツカサの語呂魂(ゴロスピ)を見せ付けられた。爽快な一件であった。

それから幾年月、ツカサに新たな難関が立ちはだかる。って難関と思っていたかどうかわからないが、今度はURLだ。自社サイトをたちあげたとCMを流し始めたツカサ。どんなサイトかよりも、「どう語呂をあわせるか」にスポットがあたるのは言うまでもない。そしてツカサは、我々の期待に答えるべく語呂ソングを打ち出してきたのだ。

問題のURLは「http://www.222.co.jp」。このURLもすごいが、語呂あわせもすごかった。

「ア〜ドレスは ニャンニャンニャン テンコテン ジェーピ〜♪」

私は「.」のことを「てん」と読むとは先に書いたが、「.co.jp」を「テンコテンジェーピー」と歌い上げる勇気はない。つーか思い付かん。しかし今となっては、URLを入力するときにそう歌うようになってしまった(勇気がないから小声でだけど)。もはやこうなると、ツカサの語呂は魂とかそういうレベルのものではなく、「教え」「信仰」の類に入ると思う。ウィークリーマンションに幸あれかし。

ところでそのサイトだが、あるページに「(株)さんのよんよんまるまるにゃんにゃんにゃん」という画像が貼ってあった。子会社だろうか。

ニャンで思い出したんだけど、全自動猫トイレ「ニャンダフル」のCMの川合俊一はいかがかと思う。猫耳の川合俊一って。しかも顔真っ赤だし。あまりに赤いんで「赤い川合俊一」というタイトルで赤いシリーズを復活させてみてはどうかと提案したくなってしまった。もちろん常時猫耳。

ニャンダフルのCMは日曜深夜テレ東でやっている「しもじま」で見れるので、猫耳ファンは是非。関東だけだと思うので地方の方すみません。と全く違う話になったところで、まとめもなくこの項了。