ポケモンアニメ38話視聴リポート

立場上報告をよぎなくされる(だからどんな立場なんだって)、12/16放送のアニメ「ポケットモンスター」の視聴リポートです。新聞やテレビのニュースでも大騒ぎなのでご存知の方も多いと思いますが、まずはその回のあらすじから。

【あらすじ】

●ポケットモンスター(テレビ東京系)第38話「でんのうせんしポリゴン」

主人公(サトシ)達一向が旅の途中で立ち寄った町のポケモンセンターでは、「転送装置でポケモンを送ると送り元と送り先でポケモンが変わってしまう」という事態が発生していた。この転送装置は(ネーミングが安直な)秋葉原博士が開発したもので、彼自身はその事態の原因がわかっていたものの、原因が原因のためそれを告げず自分の研究所に向かってしまう。

不審に思ったサトシ達は早速秋葉原博士の研究所に向かうが、そこで博士から原因を聞く。その原因とは、ロケット団(ムサシ・コジロウ・ニャース)が転送装置から博士が開発中のポケモン「ポリゴン零号機」とコンピュータ・ネットワークの中に侵入、転送中のポケモンをすりかえているというもの。これを解決するには同様に人間がコンピュータ・ネットワークの中に入ってロケット団を連れて帰ってくるしかない。元々この世界ではコンピュータ・ネットワークの中に人間が入った例がなく危険な上、その原因を「コンピュータ・ウィルス」としてワクチンソフトを不用意に投与すると中の人間の生死にかかわるという状態なため、その原因を告げられなかったという。

結局博士が強引にサトシ達を、開発が完成した「ポリゴン初号機」と共にコンピュータ・ネットワークの中に突入させてしまう。サトシ達は元の世界に戻るべくロケット団を発見・退治し、ポケモン不正入れ替えは解決した‥かに見えた。

サトシ達があと少しで不正入れ替えの原因を排除‥というところで、ポケモンセンターからウィルス退治用のワクチンソフトが投与されてしまったのだ。未だ原因やサトシ達が入っていることを知らされていないポケモンセンターの常医(←この字でいいのかな?)さんが専門家に頼んでワクチンソフトを適用したとのこと。

ワクチンといっても擬態化されて表現されるので、舞台では救急車になったり戦闘機になったりし、注射型のミサイルを打ってきたりする。勿論標的は、ウィルスと判断されているサトシ達だ。

必死の思いでワクチンから逃げきり、元の世界への出口から危機一髪で脱出成功。ロケット団も助かり一件落着。最後にオーキド博士の「旅はつづく。つづくったらつづく。」のナレーションで終了。

さて、今回起きている問題は「ポケモンを視聴中の子供達が相次いでひきつけなどの症状を起こした」とのこと。その数は500名以上と聞いています。実際視聴した私&かみさんはそのような症状にみまわれることはなかったのですが、見ていて「多分これが原因じゃないかな」という点をいくつかあげてみます。お断りしておきますがあくまで私が推測したことで、本当の原因かどうかはわかりません。ご了承下さい。

  1. 後半(Bパート)に多用された赤と青の透過光
  2. もともとこの番組は透過光がチカチカとうるさい番組ではあるが、ひきつけを起こす程のものではなかった。今回の場合「コンピュータ・ネットワークの中」といういつもと違う舞台設定だからか、普段より「まぶしさ」を強調したフラッシュ効果が多用されていた。実際劇中でも、カスミ(サトシの旅仲間)が「まぶしい」と言うシーンもあった。

    特に目立ったのは後半(Bパート)で「ワクチンソフト」が出てきたあたりから。ワクチンが放つ注射型ミサイルが爆発する時に、普段ピカチュウが放つ「でんきショック」などとは違う透過光効果が使用された。

    赤青画像
    スローで見ると、このような赤と青の透過光が1カットずつ交互に表示されていた。大人の私が見てもかなり目にやさしくない効果ではあった。

    とはいうものの、最初のうちは一瞬(1〜2秒)フラッシュし、しばらく間隔をおいてまたフラッシュ‥という風に扱われていた。またフラッシュする部分も、画面の3〜4割程度の面積であった。しかし最後、脱出寸前のシーンでピカチュウのでんきショックによって注射型ミサイルを爆破した時は4〜5秒と比較的長い時間、しかも画面の大部分がフラッシュした。場面としても最も緊張するシーンで、時間的にもクライマックス、子供は特に熱中しているであろう条件が整ったところでこの効果だったので「ひきつけ」などがおこったのではなかろうか、と推測する。

    以前家庭用ビデオゲームで子供が「てんかん」症状になったのが問題になり、現在ではソフトの説明書に必ず注意書きがされるようになったが、今回の件はそれが超人気テレビアニメで起こった、と考えられる。

  3. ロケット団口上不完全
  4. ロケット団(ムサシ・コジロウ・ニャース)が登場する時には決め台詞がある。毎回これを楽しみにしている視聴者も多いと思われるが、今回その決め台詞がニャースによって中断されるという演出だった。

    「ラブリーチャーミーな敵役」が聞けなかった視聴者の精神状態が不完全燃焼なものとなり、気分が悪くなったものと考えられる。

    #「やな感じ〜!」はあった

  5. 人工ポケモン「ポリゴン」に付けられた番号
  6. 「ポリゴン」は、オリジナルのゲーム中でもこのアニメでも「唯一の人工ポケモン」という設定のポケモンで、持つ技も「テクスチャー」「かくばる」とイカしている。ゲームではそれだけなんだが、今回アニメでは「零号機」「初号機」という名称が付加された。

    この元ネタバレバレの直球すぎるネーミングに、気分が悪〜くなったものと考えられる。

  7. 新エンディング曲
  8. おりしも先週(12/10)CDが発売されたばかりの人気エンディング曲「ニャースのうた」に変わり、今週から小林幸子の歌に何の前触れもなく変更された。

    「ニャースのうた」を楽しみにしていた視聴者は肩すかしをくらった上、こぶしがききまくりもろ演歌で小林幸子なのがバレバレなのにもかかわらず「さち」と名前をかくしているあたりで怒りが頂点に達して赤にチェンジしてしまい、気分チョベリバ(懐)となってしまったと考えられる。

‥すみません、2〜4は冗談です(爆)。単なる私(シマヤン)の感想です(^_^;。

まぁ、1 で間違いないでしょう。大人の私が見ても結構キツい効果でしたから。でも大人は自然と目をそらしたり閉じたりして自己防衛するでしょうが、子供は熱中して凝視してるでしょうからね。それにしても500人強という数字には驚きました。視聴者数の多さ=人気の高さが改めてうかがえます。

ファンとして気になるのは、本件にまつわる「ポケモンの今後」です。まぁ今回の第38話が欠番になるぐらいならいいでしょう、「アニメ打ち切り」とかになってしまったら悲しいです。被害にあった方々(特に親御さん)の気持ちはどうでしょうね。毎回テレビ見てひきつけおこされちゃかなわないでしょうが、子供としてはまだまだ続けてほしいんじゃないでしょうか。最悪の事態にならないことを祈るのみです。

また、これに関連して現在開発中のゲーム「ポケモン金・銀」などや、関連商品に影響が出ないかも心配です。マスコミの騒ぎ方も派手だし、今回のせいで発売中止とかになってしまったら悲しすぎます。私が思うに今回はアニメ製作側の不注意なので、問題はアニメ側だけで解決してほしいと思うところです。

#しかし今朝のスポーツ紙の一面トップにデカデカとピカチュウの写真が載ってたのには笑った(笑)。